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Rabbit Punching Girl

( アスファルトに咲く花というよりド根性大根 } _(:3 」∠)_

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書物のなかに海がある/心はいつも航海をゆるされる/書物のなかに草原がある/心はいつも旅情をたしかめる/書物のなかに街がある/心はいつも出会いを待っている
寺山修司「あなたに」

 ゲームもしてない、本も読んでない、作品も更新してない、というわけでブログを書くネタがなく消息を絶っていました。
 本といえば『日本民俗文化資料集成 第八巻 妖怪』を買いました。だいぶ前に廃刊になってしまい、お値段的に入手困難な若尾五雄の『鬼伝説の研究――金工史の視点から』がこの本に収録されていると聞き、ついついポチっと……。
 ここ近年の鬼の研究書を読むと、当然のように鬼と金属(金工、鉱山、技術者など)の関係に言及されていますが、そのすべての端緒は若尾五雄だったのではないでしょうか。
 もともと歴史や和風オカルトには興味津々でしたが、奥田継夫の『どこかで鬼の話―鬼の本をよみとく』を読んだとき、天啓のように鬼のことを調べなくてはならぬと思い、鬼研究をライフワークにしています。鬼の延長線上で異人と異形も好きです。奥田継夫の『どこかで鬼の話―鬼の本をよみとく』はとっても読みやすいし、中古品が色んなネットの本屋さんでお安く売られているので機会があったら読んでいただきたい本です。
 同じように、梅原猛の『隠された十字架』を初めて読んだときも、ビビビッと歴史を勉強しなくてはならぬと思ったものです。他にも中世以降の身分制度の中にある聖と賤などなど気になることはいっぱいです。だけど、ここらへんの問題は大体(空想上の存在ではない)「鬼」や「異形」に帰結できると思います。
 そういえば鬼神を使役すると言われる安倍晴明ですが、その有名な式神は当時卑しまれた下級陰陽師だったという説があり、晴明の妻が怖がったことから(確かに自宅を怪しい風体の男どもがウロウロしていたら怖い)橋の下に追いやられて住むようになった、その下級陰陽師たちが中世以降に河原者とされる者たちではないか、という本が面白かったです。晴明のベイカー・ストリート・イレギュラーズならぬ土御門大路イレギュラーズとして使いっ走りにされる下級陰陽師たちの話とか誰か書いてください。
 河原や川(橋)と言えば、西欧の吸血鬼伝説の中にある吸血鬼の弱点に教会、十字架、雌鶏の泣き声、ニンニクなど色々ありますが、淡水が苦手というものがあります。そのため全力疾走で近くの小川を越えれば吸血鬼は追ってこれないのです。古今東西で川や橋は共同体の境界として用いられます。他の共同体から、他の共同体へ、移動できない吸血鬼は案外ローカルな存在なのかもしれないと思いました。
 あと、共同体の境界繋がりで、狐憑きとか蛇憑きとか、憑きものの家系の者たちは共同体の境界付近に住んでいることが多いそうです。憑きものの家系だから追いやられたのか。新参者で共同体の境界(外側)付近に住んでいるからこそ何かあったときに憑きもの扱いされるのか。憑きもの研究もなかなか面白そうです。(共同体の人たちにとって)不相応に財を築いてしまった家は憑きものの家系扱いされるとか色々あるそうです。
 本を買ったという報告が何故こんな長文になったのか、自分がいちばん分かりません。
 共同体の中で発生する『鬼』『神隠し』『天狗』『憑きもの』など、調べれば調べるほど夢も希望もないのですが、調べずにはいられない。そんな私は歴史オタクです。

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